不動産オーナーのための相続対策|資産を守るための実践ガイド
本記事では、不動産オーナーが将来の相続に備えて行うべき対策について、実務的な視点からわかりやすく解説します。
不動産は資産価値が大きい一方で、相続時には分割や税金、管理など多くの課題が発生します。何も対策をしないまま相続を迎えると、相続人同士の話し合いがまとまらなかったり、納税資金の準備に苦労したりするケースも少なくありません。
本記事では、不動産オーナーが直面しやすいリスクを整理したうえで、資産の棚卸しから活用方法、遺言や生前贈与といった具体的な対策まで、順を追ってご紹介します。資産を守り、円滑に承継するための具体的な対策を整理していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次
不動産オーナーが相続対策を行うべき理由
不動産を所有している方の相続には、現金や預貯金の相続とは異なる難しさがあります。まずは、不動産オーナーが対策を講じておくべき理由について、リスクの側面から確認していきましょう。
不動産相続の特有のリスク
不動産は、その性質上、公平に分けることが難しい資産です。預貯金であれば金額で簡単に分割できますが、土地や建物は物理的に切り分けることが難しく、相続人の数だけ均等に分配することは現実的ではありません。
加えて、不動産の価値をどう評価するかという問題も生じやすく、相続人間で認識の差が生まれやすい資産といえます。以下では、不動産相続で特に問題になりやすい2つの点を取り上げます。
分割が難しくトラブルになりやすい
不動産を複数の相続人で引き継ぐ場合、共有名義にするという選択肢もありますが、これは将来的なトラブルの火種になりやすい方法です。共有名義の不動産は、売却や活用を行う際に共有者全員の同意が必要となるため、誰か一人が反対するだけで身動きが取れなくなる状況に陥ることがあります。
また、長男が自宅を相続し、他の兄弟には現金がほとんど残らないといったケースでは、不満が募って関係が悪化することも珍しくありません。一般的には、不動産を含む遺産分割では、相続人それぞれの取得割合をどう調整するかが最大の論点になる傾向があります。
評価額と実勢価格の差による問題
不動産には、相続税の計算に使う「相続税評価額」と、実際に売買される際の「実勢価格」という2つの価格軸があります。路線価や固定資産税評価額に基づく評価額は実勢価格よりも低くなることが一般的であり、この差が遺産分割の場面で問題を生むことがあります。
例えば、相続人の一人が不動産を取得し、他の相続人が現金を取得して公平を図ろうとする場合、どちらの価格を基準にするかで取得額に大きな差が生まれてしまいます。実勢価格を基準にすべきだと主張する相続人と、評価額を基準にしたい相続人との間で意見が対立し、話し合いが長引く要因となることもあるため、早い段階から価格の考え方を整理しておくことが望ましいといえます。
資産規模が大きいことによる影響
不動産は一般的に高額な資産であるため、所有している不動産の規模が大きいほど、相続税の負担も比例して重くなりやすい傾向があります。ここでは、資産規模の大きさがもたらす具体的な影響について見ていきます。
相続税負担が大きくなる可能性
相続税は、相続財産の総額が大きくなるほど税率も上がる仕組みになっています。複数の物件を所有しているオーナーや、都市部に土地を持つオーナーの場合、相続財産の評価額が基礎控除額を大きく上回り、想定以上の相続税が発生する可能性があります。
特に、賃貸経営をしていない自用の不動産や、活用されていない土地を多く所有している場合は、評価額を下げる手段が限られるため、税負担が重くなりやすい点に注意が必要です。資産規模が大きいオーナーほど、早い段階から税負担の見通しを立てておくことが重要になります。
納税資金の確保が課題となるケース
相続税は、原則として現金で一括納付することが求められます。しかし、不動産オーナーの相続財産の多くが土地や建物に集中していると、納税に必要な現金が手元に不足するという事態が起こりやすくなります。
不動産を売却して納税資金を作ろうとしても、買い手探しや手続きには時間がかかり、相続税の申告期限である10カ月以内に間に合わないケースも見られます。延納や物納といった制度もありますが、いずれも適用条件が定められているため、事前に資金計画を立てておくことが望ましいでしょう。
対策をしない場合のリスク
ここまで見てきたようなリスクを放置したまま相続が発生すると、相続人にどのような影響が及ぶのでしょうか。対策を行わない場合に想定される代表的な2つの問題を整理します。
相続人間の争い
相続対策を行わずに相続が発生すると、不動産の分け方について相続人同士の話し合いがまとまらず、いわゆる「争族」と呼ばれる状態に陥ることがあります。
話し合いがこじれた場合、家庭裁判所での調停や審判に進むこともあり、その間に相続税の申告期限が迫ってくるという二重の負担を抱えることにもなりかねません。相続人同士の関係性が悪化してしまうと、その後の親族付き合いにも影響を及ぼすため、できる限り生前に方針を示しておくことが大切です。
資産価値の毀損や活用機会の損失
相続後に不動産の権利関係が複雑なまま放置されると、その不動産は売却や賃貸といった活用が難しくなります。共有状態のまま長期間放置された不動産は、相続人の世代交代によってさらに権利関係が複雑化し、最終的には誰も使えない資産になってしまうこともあります。
また、令和6年4月からは相続による不動産の名義変更、いわゆる相続登記が義務化されており、期限内に手続きを行わない場合は過料の対象となる可能性もあります。名義変更を放置することで資産活用の機会を失うだけでなく、思わぬ法的リスクを抱えることにもつながりますので、早めの対応が求められます。

相続対策の第一歩となる資産の整理
相続対策を始めるにあたって、まず取り組むべきことは、現在所有している資産の状況を正確に把握することです。何をどれだけ持っているかが分からなければ、有効な対策を立てることはできません。
所有不動産の棚卸し
複数の不動産を所有している方ほど、それぞれの物件の状況を見落としがちです。まずは所有する不動産をすべて洗い出し、現状を整理することから始めましょう。
土地・建物の一覧化と整理
最初のステップとして、所有しているすべての土地と建物について、所在地、面積、用途、現在の利用状況などを一覧表にまとめることをお勧めします。意外な場所に小さな土地を所有していたという事例も多く、漏れのない整理が重要です。
特に、相続が複数回続いている家系では、先代から引き継いだものの活用されていない土地が見つかることもあります。一覧化することで、どの不動産から優先的に対策すべきかという全体像が見えてきます。
権利関係(登記内容)の確認
不動産の一覧化と並行して、それぞれの不動産の登記内容を確認しておくことも欠かせません。所有者が誰になっているか、抵当権などの担保が設定されていないか、共有名義になっていないかなどを確認します。
過去の相続で登記が変更されずに放置されている不動産が見つかることもあり、その場合は相続登記の手続きが複数世代分必要になることもあります。こうした権利関係の不備は、早期に発見しておくことで対応の手間を最小限に抑えられます。
不動産の評価を把握する
所有する不動産がどの程度の価値を持っているのかを把握することも、相続対策の重要な工程です。評価の考え方には複数の種類があるため、それぞれの違いを理解しておく必要があります。
路線価や固定資産税評価額の確認
相続税の計算で使われる評価額には、主に「路線価方式」と「倍率方式」の2種類があります。路線価が定められている地域では、国税庁が公表する路線価図を用いて評価額を算出し、路線価が定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて評価額を求める仕組みです。
一般的には、相続税路線価は地価公示価格の80%程度が目安とされ、固定資産税評価額は70%程度が目安とされています。自身の所有する不動産がどちらの方式で評価されるのかを事前に確認しておくと、相続税の見通しを立てやすくなります。
実勢価格との比較
評価額を確認したら、その不動産が実際に売却された場合にどの程度の価格になるか、実勢価格との比較も行っておきましょう。評価額と実勢価格の差が大きい不動産ほど、相続税対策における圧縮効果が高くなる傾向があります。
一方で、地価の動向によっては評価額と実勢価格がほとんど変わらない物件もあるため、すべての不動産が同じように対策効果を持つわけではありません。物件ごとの特性を踏まえたうえで、優先的に対策すべき不動産を見極めることが大切です。
収益性と将来性の分析
不動産の価値を把握したら、その不動産が今後も保有する価値があるかどうか、収益性や将来性の観点からも検討してみましょう。
賃貸収入と維持コストのバランス
賃貸用の不動産を所有している場合は、賃貸収入と維持にかかるコストのバランスを確認することが重要です。修繕費や管理費、固定資産税などの支出が賃貸収入を圧迫していないか、入居率が安定しているかなどを点検します。
収益性が低下している物件をそのまま保有し続けると、相続後に引き継いだ相続人の負担になることもあるため、現状の収益構造を客観的に把握しておく必要があります。
将来的な活用可能性の検討
現在は活用されていない土地であっても、将来的に賃貸住宅の建設や売却といった選択肢が考えられる場合があります。周辺地域の開発状況や賃貸需要の見込みなどを踏まえ、その不動産を今後どのように扱うべきかを検討しておきましょう。
利用していない不動産には固定資産税がかかるだけで負担が増す一方になるケースもあるため、活用するか手放すかの方向性を早めに定めておくことが、結果的に資産を守ることにつながります。

不動産を活用した相続対策の方法
資産の整理が済んだら、具体的にどのような方法で相続対策を進めていくかを検討する段階に入ります。不動産には、賃貸活用や組み替え、分割しやすい形への調整など、さまざまな手法があります。
賃貸活用による評価減
所有する不動産を賃貸として活用することは、相続税対策として広く知られている方法の一つです。賃貸に出すことで、自用地や自用家屋として保有するよりも評価額が下がる仕組みが用意されています。
貸家建付地(賃貸用不動産として評価が下がる仕組み)の活用
土地の所有者が賃貸マンションやアパートを建て、それを他人に貸している土地は「貸家建付地」として評価されます。自用地よりも評価額が低く算定されるため、相続税の負担を抑える効果が期待できます。
具体的には、自用地の評価額から、借地権割合と借家権割合、賃貸割合を乗じた金額を差し引いて評価額が算出されます。一般的に、借家権割合は全国一律で30%とされており、賃貸割合が高いほど評価額の圧縮効果も大きくなる傾向があります。
安定収益と節税の両立
賃貸活用は評価額を下げるだけでなく、毎月の賃料収入という安定した収益を生み出す点も大きな魅力です。収益を得ながら相続税評価額を下げられるという両立が可能になるため、多くの不動産オーナーがこの方法を選択しています。
ただし、賃貸経営には空室リスクや修繕費の負担も伴うため、賃貸需要が見込める地域であるかどうかを事前に確認することが欠かせません。地域のニーズを見誤ると、相続税対策としての効果以前に、賃貸経営そのものが負担になってしまう可能性もあります。
不動産の組み替え
所有している不動産が必ずしも最適な形で資産を構成しているとは限りません。状況によっては、不動産を組み替えることで、相続対策としての効果を高められる場合があります。
収益性の低い不動産の売却
入居率が低迷している物件や、賃貸ニーズが乏しい地域に位置する不動産は、保有を続けても収益面でのメリットが限定的になりがちです。このような収益性の低い不動産は、生前のうちに売却を検討することも一つの選択肢です。
売却によって得られた資金は、納税資金として確保することもできますし、より収益性の高い不動産への投資に回すこともできます。保有し続けることのリスクと、売却によるメリットを比較しながら判断することが大切です。
節税効果の高い資産への転換
収益性の低い不動産を売却した資金で、賃貸ニーズの高い地域の不動産を購入するといった組み替えを行うことで、相続税対策としての効果を高められる場合があります。同じ金額の資産であっても、組み替えによって評価額の圧縮効果が大きく変わることもあるため、慎重な比較検討が求められます。
なお、不動産の組み替えにはそれぞれの取引にかかる費用や税金も発生するため、組み替えによる効果が費用を上回るかどうかを事前にシミュレーションしておくことをお勧めします。
分割しやすい形への調整
不動産は本来分割しにくい資産ですが、いくつかの方法を活用することで、相続人間での分割をスムーズに進めやすくすることができます。
換価分割(売却して分ける方法)の活用
不動産をそのまま分けることが難しい場合、不動産を売却して得た金銭を相続人で分配する「換価分割」という方法があります。現金化することで公平な分割が可能になるため、複数の相続人がいる場合に選ばれることの多い手法です。
ただし、思い入れのある実家や先祖から引き継いだ土地を手放すことに抵抗を感じる相続人もいるため、家族間でよく話し合いながら方針を決めることが望まれます。
代償分割(特定の相続人が取得する方法)の検討
不動産を特定の相続人が取得し、その代わりに他の相続人に対して相応の金銭を支払う「代償分割」という方法もあります。例えば、長男が実家を相続し、他の兄弟には現金で取得分を補填するといった形です。
代償分割を選択する場合、不動産を取得する相続人にまとまった金銭を準備できるかどうかが課題になります。代償金の支払いに必要な資金を事前に準備しておくことが、このスキームを円滑に進めるための前提条件となります。

遺言書と生前対策の実践
不動産の活用方法を整理したあとは、相続人に対してどのように資産を引き継ぐかという意思表示の部分も重要になります。遺言書の作成や生前贈与、家族間の話し合いについて見ていきましょう。
遺言書の作成
遺言書は、不動産オーナーが自身の意思を明確に残すための重要な手段です。法的な効力を持たせるためには、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。
相続方針を明確にする重要性
遺言書がない場合、相続人全員での話し合い(遺産分割協議)によって財産の分け方を決める必要がありますが、これが不動産オーナーの場合は特に難航しやすい傾向があります。誰にどの不動産を相続させるかをあらかじめ示しておくことで、相続人同士の話し合いの負担を大きく減らすことができます。
一般的に、不動産の所有者が複数いる場合や、相続人が複数存在する場合には、遺言書を作成しておくことで相続手続きがスムーズに進むことが期待されます。なぜそのような分け方にしたのかという理由を遺言書に書き添えておくと、相続人の納得感を高めることにもつながります。
法的効力を持たせるためのポイント
遺言書には自筆証書遺言や公正証書遺言などいくつかの方式があり、それぞれに特徴があります。自筆証書遺言はご自身で全文を手書きして作成する遺言書であり、公正証書遺言は公証人が関与して作成するため、形式不備による無効のリスクが低いという特徴があります。
また、遺言書を作成する際には「遺留分」にも注意が必要です。被相続人の兄弟姉妹以外の相続人には、遺言書でも侵すことができない最低限の遺産の取得割合が法律で認められています。遺留分を侵害する内容の遺言書を作成すると、後に相続人から請求を受け、トラブルに発展する可能性があるため、内容を作成する際は十分に検討することが望まれます。
生前贈与の活用
遺言書とあわせて検討したいのが、生前のうちに資産を計画的に移転する生前贈与という方法です。相続発生前に資産を移しておくことで、相続時の財産を圧縮する効果が期待できます。
計画的な資産移転の考え方
生前贈与は、贈与する側と受け取る側の合意があれば成立するという手続きの簡便さも特徴の一つです。相続までに少しずつ資産を移転しておくことで、将来の相続財産を減らし、結果的に相続税の負担を軽減する効果が期待できます。
賃貸不動産の場合、所有権の一部を生前に贈与して共有状態にしておくことで、共有者にも持ち分に応じた賃料収入が入るというメリットも生まれます。家族構成や資産状況に応じて、どのような形で贈与を進めるかを検討することが大切です。
贈与税とのバランス
生前贈与には贈与税が課税されるため、相続税との負担を比較しながら進める必要があります。年間110万円までの贈与であれば、暦年贈与や相続時精算課税制度のいずれを選択しても贈与税がかからない仕組みになっています。
不動産を生前贈与する際には、所有権の一部移転にとどめることで多額の贈与税を回避できる場合もあります。暦年贈与と相続時精算課税制度のどちらがより有利になるかは、資産状況や贈与する期間などによってケースごとに異なるため、専門家に相談しながら進めることをお勧めします。
家族間の合意形成
遺言や生前贈与といった制度面の対策と並行して、家族間でのコミュニケーションも相続対策において欠かせない要素です。
事前の話し合いの重要性
不動産オーナーがどのような考えで資産を残したいと考えているのか、相続人にあらかじめ伝えておくことは、相続発生後のトラブルを防ぐうえで大きな意味を持ちます。生前のうちに方針を共有しておくことで、相続人が突然の決定に驚くことを避けられます。
特に、不動産という分けにくい資産を含む相続では、相続人それぞれの希望や事情を聞いたうえで、納得感のある分け方を一緒に考えていく姿勢が望まれます。
トラブルを防ぐための情報共有
財産の全体像や、各不動産の評価額、想定される相続税額などの情報を、できる範囲で相続人と共有しておくことも有効です。情報が不透明なまま相続が発生すると、相続人の間で疑念が生まれやすくなります。
すべてを詳細に開示する必要はありませんが、大まかな資産状況を共有しておくことで、相続が発生した際の混乱を一定程度抑えることができるでしょう。

専門家と進める相続対策
ここまで紹介してきた相続対策は、いずれも専門的な知識や判断が求められる場面が多くあります。最後に、専門家とともに対策を進める意義について整理します。
専門家に相談するメリット
相続対策は、不動産の評価から税務、登記手続きまで多岐にわたる分野が関わるため、専門家のサポートを受けることで進め方が大きく変わります。
最適な対策の提案とリスク回避
不動産オーナーが自身の判断だけで対策を進めると、見落としや誤った判断によって、想定していた効果が得られないことがあります。専門家に相談することで、個々の資産状況に応じた最適な対策を提案してもらえるというメリットがあります。
例えば、小規模宅地等の特例のように、適用要件が細かく定められている制度を活用する際には、専門家による事前確認が欠かせません。要件を満たしていないことが相続発生後に判明しても、後から変更することはできないため、早めの確認がリスク回避につながります。
複雑な手続きの効率化
相続に関する手続きは、戸籍の収集や相続関係の整理、不動産登記の申請など、専門知識を要する作業が多く存在します。これらを自分だけで進めようとすると、時間と手間が想像以上にかかってしまうことが少なくありません。
専門家に依頼することで、必要な手続きを整理しながら一貫して進めることができ、結果的に相続全体の負担を軽減することにつながります。
司法書士・行政書士の役割
相続対策において、司法書士と行政書士はそれぞれ異なる強みを持ちながら、不動産オーナーをサポートする役割を担っています。
相続登記や書類作成のサポート
司法書士は、不動産の名義変更(相続登記)を中心とした登記手続きの専門家です。令和6年4月から相続登記が義務化されたこともあり、期限内に正確な登記手続きを行う必要性が以前よりも高まっています。
また、行政書士は遺言書の作成支援や、相続に関する各種書類の作成をサポートする役割を担っています。これらの専門家が連携することで、不動産が含まれる相続でも、状況に応じた進め方を一貫してご案内することが可能になります。
不動産相続全体の調整役
相続手続きは、登記だけでなく、相続財産の調査や相続人の確定、必要に応じた不動産の売却・活用の検討など、多くの判断を伴います。司法書士・行政書士は、こうした相続手続き全体を見渡しながら調整する役割を担うことができます。
不動産が含まれる相続では、登記の専門家でありながら不動産の状況にも配慮した進め方が求められるため、相続全体を俯瞰できる専門家への相談が安心材料になります。
他専門家との連携
不動産オーナーの相続対策は、一つの専門家だけで完結することは少なく、複数の専門家が連携することでより効果的な対策が実現します。
税理士との連携による税務対策
相続税の計算や節税対策については、税理士の専門知識が不可欠です。不動産の評価方法や、小規模宅地等の特例の適用可否といった税務面の判断は、税理士との連携によって精度の高い対策を講じることができます。
司法書士・行政書士が登記や書類作成を担いながら、税務面については税理士と連携することで、相続対策全体を漏れなく進めることが可能になります。
不動産会社との連携による活用支援
相続した不動産をどのように活用するか、あるいは売却するかという判断には、不動産市場の知識を持つ専門家の視点も重要です。登記後の売却や活用まで一貫してご相談いただける体制があれば、相続後の不動産の扱いに関する不安も軽減されます。
このように、不動産会社との連携によって登記後の選択肢も見据えた支援が可能になる点は、不動産オーナーにとって大きな安心材料となるでしょう。

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ここまで、不動産オーナーが取り組むべき相続対策について解説してきましたが、実際に何から手を付ければよいか迷われる方も多いのではないでしょうか。司法書士・行政書士 三浦事務所では、そうした不安に寄り添いながら、状況に応じたサポートを提供しています。
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まとめ
ここまで、不動産オーナーが相続に備えて検討すべき対策について、資産の整理から具体的な活用方法、専門家との連携まで幅広くご紹介してきました。相続対策は一度に完結させるものではなく、段階を踏みながら進めていくものです。最後に、本記事の要点を振り返っておきましょう。
不動産オーナーは早期の対策が重要
不動産オーナーの相続では、分割の難しさや評価額の問題、納税資金の確保といった、不動産特有の課題が数多く存在します。これらの課題は、相続発生後に対応しようとすると選択肢が限られてしまうため、生前のうちに準備を進めておくことが何より重要です。
本記事でご紹介した内容を、改めて整理すると次のとおりです。
- ・不動産は分割が難しく、評価額と実勢価格の差から相続人間のトラブルにつながりやすい資産である
- ・相続対策の第一歩は、所有する不動産の棚卸しと評価の把握から始まる
- ・賃貸活用や不動産の組み替え、換価分割・代償分割などにより、評価額の圧縮や分割のしやすさを高める方法がある
- ・遺言書の作成や生前贈与、家族間の合意形成は、相続発生後のトラブルを防ぐための有効な手段である
- ・司法書士・行政書士をはじめとした専門家との連携により、税務や不動産活用まで含めた総合的な対策が可能になる
早期に対策を始めるほど、選択できる方法の幅も広がります。資産規模が大きい方ほど、早い段階から少しずつ準備を進めていくことをお勧めします。
司法書士・行政書士 三浦事務所が資産承継を支援します
相続対策は、一人で抱え込まずに専門家とともに進めることで、より安心して取り組むことができます。司法書士・行政書士 三浦事務所では、相続登記や遺言書作成といった手続き面のサポートはもちろん、不動産会社との連携による売却・活用支援まで、お客様の状況に寄り添った対応を心がけています。
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